【第51回セミナーを開催しました】

6/23 中部学院大学 准教授であり、

整形外科リハビリテーション学会常任理事、特別上級指導員の

鵜飼建志先生にお越し頂き「腰痛症に対する仙腸関節への評価とアプローチ」を開催いたしました。

 

「腰痛の原因は心だ」という研究に違和感を覚えるセラピストは多いかと思います。

もちろん「心」は一因子かもしれませんが、根本的な問題でない場合が多いのではないでしょうか。

 

腰痛には治るメカニズムが存在します。

 

ではどうしたらそこにたどり着けるのか。

 

まず、私達が腰痛を「腰痛」として捉えることをやめるところから始めなければならない、

というお話からセミナーは始まりました。

 

腰といってもその範囲はとても広く、痛みの責任部位やその原因も多岐にわたるはずです。

痛い所は何筋なのか?どの関節なのか?

今回の仙腸関節に関してはいえば、どの靭帯に問題があるのか?それとも筋の問題なのか?

これらを特定していくためには整形外科的テストは有用です。

しかしそれだけでは限界があり、

最終的には整形外科的テスト+αの徒手的操作や正確な触診で圧痛初見を見つけていくことが大切だということを教えて頂きました。

 

仙腸関節周囲の痛みが

「多裂筋由来なのか?」

「靭帯由来なのか?」

ということだけでも触診で判別できれば、だいぶみえる景色が変わるように思います。

 

これらのことを積み上げて腰痛を理論立てて評価介入できたらどれだけ臨床が楽しくなるでしょうか。

そして、どれだけの人の役に立てるでしょうか。

 

腰痛の正体を暴けるのはやはりセラピストだ。

 

このことを自信を持って実践していくためにも解剖や触診技術をもう一度見直そうと思えた1日でした。

 

鵜飼先生、参加された皆さんありがとうございました!



【講義内容】

 初回の「多裂筋と椎間関節」に引き続き、

2回めは「仙腸関節への評価とアプローチ」のテーマで行います。

 

仙腸関節も腰痛の原因になりやすい部位です。初回同様、

 

なぜ仙腸関節は腰痛の原因になりやすいのか、

仙腸関節にストレスが発生しやすい理由はなにか、

などの知識を持っていただくための講義からスタートします。

 

次に、丁寧な触診を行い、圧痛所見を正確に取り、その他の評価を加えて疼痛の原因部位を明確にします。

その上で、仙腸関節由来の疼痛に対し効果的な治療手技をお伝え致します。

また、「多裂筋と椎間関節へのアプローチ」の振り返りプチ実技、

腰痛予防・再発予防のための下肢のタイトネスなどに対するアプローチも実施したいと思います。

もちろん、今回も実技たっぷりで行います。

 

腰痛患者を診るのが楽しみになる!

そんなセミナーにできればと思っています。

 



鵜飼建志先生

【経歴】

国立療養所東名古屋病院付属リハビリテーション学院理学療法学科卒

名城大学法学部II部法学科卒

理学療法士

法学士

日本体育協会公認アスレティックトレーナー

日本理学療法士協会認定専門理学療法士(骨・関節系)

整形外科リハビリテーション学会常任理事 AAA(特別上級指導員)

元 中日ドラゴンズメディカルコーチ

 

【所属】

中部学院大学 理学療法学科 准教授

【著書等】

セラピストのための機能解剖学的ストレッチング~selective stretching~上肢    (単著)メジカルビュー社

セラピストのための機能解剖学的ストレッチング~selective stretching~下肢・体幹 (単著)メジカルビュー社

関節機能解剖学に基づく整形外科運動療法ナビゲーション上肢・体幹        (共著)メジカルビュー社

関節機能解剖学に基づく整形外科運動療法ナビゲーション下肢                              

(共著)メジカルビュー社  

ほか