【第31回セミナーを開催しました】

7/23 臨床福祉専門学校教員、順天堂大学解剖学・生体構造科学講座協力研究員の町田志樹先生にお越し頂き

「いまさら聞けない解剖学 〜総論〜」を開催いたしました。

 

全国各地で大好評の「いまさら聞けない解剖学」がいよいよ長野へ初上陸。

運動学、生理学と並んで重要視される解剖学。

特に解剖の知識が豊富で深いほど臨床でのアイデアや幅が広がるのは皆さんも感じることだと思います。

しかし、私たちが知りたい解剖は解剖学書に全てが分かりやすく、見たい角度で、欲しい情報が載っているでしょうか。

「この関節面をもっと細かく見たいのに載っていない」

「層構造で捉えたいけどない」

といった思いで解剖学書を閉じてしまうという事もありますよね。

 

本来解剖学書は様々な職種を対象に作られているため、セラピストの欲しい情報が記載されているとは限らないのです。

 

町田先生は、セラピストに必要な解剖の知識を研究者の立場から大変分かりやすくお話しして下さいました。

解剖学書には載っていない関節面の個体差や筋や神経の走行バリエーション、発生学から見た解剖学、三次元的に呼吸器や臓器を捉えたりと、

総論というにはどの項目も濃厚な内容で、自分の中で今までイメージしていた人体解剖が書き換えられていくのを肌で感じることができました。

 

受講された方からは
「学校では学ばなかった解剖学を学べた」
「解剖書は図ばかり見ていた、文学としての解剖にとても興味をもった。標準解剖学買います!」
「各論に是非参加したいと思いました!上肢編だけじゃなく下肢編、体幹編も長野でやって欲しい!」
などの声が寄せられました。

 

「研究と臨床をつなぐ」


町田先生が繰り返し話されていたワードです。


相互に共有や理解をより深めることで、今より質の高いセラピーをクライアントへ還元できるのではないかと更なる可能性を感じる1日でした。

町田先生、参加された皆さんありがとうございました!


今回の「総論」に引き続き、次回は各論の第1弾として10/1に「上肢編」の開催が決まっていますのでお楽しみに!



【講義内容】

「解剖学の再学習・再構築」をコンセプトとした講習会「いまさら聞けない解剖学」の総論編です。全身の運動器をテーマに国内外の研究や系統発生学、比較解剖学等を織り交ぜて講演を行います。
 ・発生学から考える、上肢と下肢の「違い」について。
 ・神経について。分かりにくい体性神経・自律神経の再学習。
 ・下肢の解剖学について。骨盤帯と大腿の構造の理解を深める。
 ・深部外旋六筋について。最も大きいのは梨状筋?
 ・内側・外側広筋斜頭とは何か。
 ・上肢の解剖学について。末梢神経の走行と筋の位置関係の理解。
 ・THAの後方ならびに前方侵入では、何を侵襲するのか。
 ・前鋸筋の正しい構造について 
 ・肺の体表投影

 



町田志樹先生

医学博士位取得(順天堂大)甲第1578号
認定理学療法士(学校教育)
いまさら聞けない解剖学 代表
マイオチューニングアプローチ(MTA)アシスタントインストラクター
【所属】臨床福祉専門学校 理学療法科 理学療法科 専任教員
順天堂大学 解剖学・生体構造科講座 協力研究員
医進学園 明治鍼灸柔整予備校 非常勤講師(Extra pro grade)

【研究歴】
平成22年 順天堂大学 大学院医学研究科 解剖学・生体構造科学講座 研究生
平成23年 順天堂大学 大学院医学研究科 解剖学・生体構造科学講座 博士課程
(入学資格審査合格のため、修士課程免除)
平成27年 順天堂大学 大学院医学研究科 解剖学・生体構造科学講座 博士課程修了
順天堂大学 解剖学・生体構造科学講座 協力研究員

【学会発表】

・学会発表 19報(うち2報、発表予定)
・論文 9報(うち1報、掲載予定)

【著書等】

某出版社よりPT・OTの学生を対象とした解剖学書の執筆依頼(H29夏頃出版予定)
講習会講師実績、14回(アシスタント等は除く)。
平成27年6月より、POSTリハビリメディア(株式会社メディカルエージェンシー)よりメールマガジン依頼(タイトル「いまさら聞けない解剖学メルマガ」)。